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すきなものをすきなときに

[読書記録]三国恋戦記~オトメの兵法!~

久々に読みたくなり、読み直しました。

コミカライズ恋戦記はいくつかあるので、全シリーズの感想をまとめて残しておきます。若干ネタバレが入ってしまった気がします。

 

読んでも大丈夫な方は、追記からどうぞ。

 

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三国恋戦記~オトメの兵法!~

作品の立ち位置としては、「玄徳篇」だと思います。全5巻。

1巻は玄徳軍、2巻は孟徳軍、3巻は仲謀軍+師匠が主となる構成で描かれているな、という印象です。

3巻までは誰か一人との恋愛に偏ることなくストーリーが構築されているので、3巻までは共通ルートと捉えて読んでいただければ良いかと思います。

孟徳篇、仲謀軍篇、孔明篇を読む前には、3巻までを読んでおいた方が良いかと。読んだ方が個別のストーリーに入り込みやすいです。

4巻からは玄徳さんとの恋愛を主とされていますが、師匠ルートらしき部分も含まれていたり、ノーマルルートらしき部分も含まれていたりもするんですよね。

ゲームとはまた異なるまとめ方をされているな、と。これはこれで面白いです。

 

三国恋戦記~籠中の鳥~

「孟徳篇」です。全2巻。

サブタイトルを初めて見た時は、まさかの「鳥籠」エンドなのか…?と思いました。

でもラストで孟徳さんが『籠から放たれた鳥の気分だよ』と言っていましたね。「籠中の鳥」とは花ちゃんのことではなく、孟徳さんを指していたのか、と。

この伏線回収の仕方はすごいですね。あず真矢先生のストーリーのまとめ方の上手さに感動した記憶があります。

ゲーム本編にあった「風切羽の話」とか、孟徳さんルートのメインと言っても過言ではない「碁石を使った遊びの流れからの"嘘"と"信用"の話」が丁寧に描かれています。とても良かった。

もう一度、孟徳さんルートをプレイしたくなるストーリーになっているので、孟徳さん好きにおすすめしたい。

 

三国恋戦記~江東の花嫁~

「仲謀軍篇」です。全2巻。

玄徳さん、孟徳さんとそれぞれ恋愛エンディングが描かれてきていたのに、「仲謀篇」ではありませんでした。まさかの「仲謀軍篇」です。

こちらの作品では、過去の時代に飛ぶという過程がなくて驚いた記憶があります。でも過去の時代に飛ぶという過程がなくても上手くまとまっているんですよね。すごい。

仲謀、公瑾さんのそれぞれの恋愛イベントを上手く取り入れつつ、仲謀の成長を描いたストーリーであり、公瑾さんの心の闇を取り払うストーリーでもありました。

ラストは明るい雰囲気を持つ呉にぴったりな終わり方となっています。

面白かったけれど仲謀篇を望んでいた人もいたと思うので、仲謀篇、公瑾篇とそれぞれ出してほしかったですね…。

 

三国恋戦記~とこしえの華墨~

「孔明篇」です。全2巻。

どのシリーズでも思っていたことなのですが、あず真矢先生はキャラクターの表情やゲーム本編で描かれていたシーンの表現がとても上手いな、と。読んでいて、鳥肌が立つことが多々ありました。

さて、孔明篇についてですが、ゲーム本編に沿ったストーリーではありますが、コミカライズオリジナルの演出もあり、とても楽しく読ませていただきました。

そしてゲーム本編で散々泣かされたのに、コミカライズでも泣くとは思っていませんでした。師匠の心情が丁寧に描かれています。

ゲーム本編にはないのですが『ボクが曹孟徳を止めるよ』と言いながら連環の計を成すシーンがとても好きです。このシーン、ゲーム本編では見ることのできなかった師匠の心情が垣間見えた瞬間でした。

ラストには「とこしえの華墨」というサブタイトルに合ったエピソードがきちんと含まれていて、涙が止まらなかったです。なんて美しい終わり方なんだ。

 

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最後に。

コミカライズ恋戦記を読み直して思ったことは、私は本当に恋戦記が大好きだよな、と。あとキャラクター全員が好きなので、全員分のコミカライズが欲しかったなと。

そういえばSwitch版をかなり前に購入したのですが、未だにプレイできていないのでいつかプレイしようと思います。それにしても私はいったい何度プレイすれば気が済むんだ…。