アルカナフルコンプしました。
ネタバレをしすぎない程度のネタバレ感想です。
読んでも大丈夫な方は追記からどうぞ。かなり長くなってしまいました。
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評価をつけるなら、システム面は星5つ、シナリオ面は星3つ、です。
ゲームシステムとしては目当ての攻略キャラのもとへ通うという、所謂作業ゲームです。「作業めんどくさい、シナリオをさくさく読んで進めたい」という方は好きではないかもしれません。でも読むだけの乙女ゲームがあまり好きじゃない自分は結構楽しめました。
ストーリーがコミック形式で進むコミアルシステムが特に良かったです。文章を読んでいるだけだと飽きてしまうことがあるので、このシステムは個人的に好きです。
デュエロに関してはもっと戦いたかったな、と。あれはあれで嫌いじゃないけど、パラメータを上げて戦うゲームだったらデュエロがもっと楽しくなりそうな気がしました。たぶん初めてプレイした乙女ゲームがパラメータ上げて進めていく形式だったからこんな風に思うのかもしれませんが。
ゲームシステムは面白いし、キャラクターもそれぞれ魅力的ですが、シナリオの詰めの甘さを感じることが多々ありました。サブイベントでは「ここでイベント終わりなの?」と思う時があったし、メインイベントでも「消化不良だな」と感じる部分がありました。
特に過去に関してが曖昧だと思いました。もっと掘り下げてほしかったです。絵も好みでシステムも快適なだけにそこがすごく残念。
キャラクター同士の掛け合いを面白く作れるということは、シナリオももっとうまく作れると思うので、全ての謎を消化するためのFDをお願いします。
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攻略順は、リベルタ→ノヴァ→デビト→パーチェ→ルカ→ダンテ→ジョーリィで進めました。
以下、キャラについての感想を簡単に。
◆同年代
心の成長がテーマではないかと。
リベルタはアルカナ能力に関して、ノヴァは家族への思いに関して、それをいかにして乗り越えていくか、ですかね。それぞれの生い立ちがメインなシナリオですね。
■リベルタ
表面もココアルもほとんど同じで可愛い。素直でかわいい。意外な趣味には驚きました。でも私はその趣味嫌いじゃない。
アルカナ能力が使えるようになってからの成長具合が好きです。能力を制御して使えるようになった時は「よかったね!よくできたね!」って頭わしゃわしゃしたくなった。悩んで乗り越えて成長する、まさに少年漫画の王道キャラですね。
あと誕生日が不明な理由はなんとなく想像ついたけど、その後のマンマの血縁関係の説明には驚きました。うっかりプレイ中に家系図書いちゃったよ…。
■ノヴァ
年下のしっかりした人。かっこかわいい。
ココアルに常に聖杯の仕事のことがあって、「とても真面目な人だな」と思った。
お嬢に対して敵対心を持っているとキャラ紹介にあったので、嫌味ったらしいこと言う人なのかなと思っていたけど、全然そんな事ありませんでした。
両親の事に関して乗り越えようとするノヴァの決心がいい。一人でなんとかしたいとは思っている、だけどココアルを見ると少しだけお嬢に頼りたい思いがあるという。そういうの好きです。欲を言うと両親が目覚めてからのノヴァと両親のやり取りをもっと詳しく見たかったな、と。
シナリオはリベルタと同時進行すると分かりやすい気がします。あ、それリベルタにも言えることですね。
EDはED2が一番好きです。
◆幼なじみ
見た目も性格も全然違うし、この三人が仲良く絡んでいるのが想像できない、と思っていた時期が私にもありました。幼なじみ可愛すぎだろ。
23歳と25歳と29歳なのに可愛いとかどういうことですか。表面には出さないけど心の中ではそれぞれを気遣っているというバランスがすごく好きです。
あと三人とも結構衝撃的なもの抱えて生きてるんですね。頼むから幸せになってくれと願わずにはいられない三人組でした。
幼なじみも三人のシナリオを同時進行すると分かりやすい気がします。
■デビト
苦しみを今までずっと一人で抱えていたんだろうな、と思ったら切なくなって泣きそうになった。自分の苦しみにお嬢を巻き込もうとしないところがデビトらしいな、と。
お嬢が悲しむ顔を見たくないという思いがあるのでしょうね。自分が苦しんでいる時でも相手を気遣うことができるなんて、とても優しい人。
とにかく幸せになってください。お嬢と幸せになってください。
EDはED1のスチルを見たときにCERO仕事してくださいと思いました。
■パーチェ
「ラ・ザーニア!!」の言い方がすごく可愛い。なんだこの人あほかわいいなと思っていたら、え、領主の息子…?正装した姿かっこいいですね。
ただ、この設定必要なのか?と思ってしまいました。義弟との確執もしくはタロッコの代償についてのどちらかに焦点を絞った方が良かった気がします。
あとタロッコの代償が結局どうなったのかがいまいち分かりませんでした…。
お嬢のタロッコは周囲の大アルカナに影響を与える力を持っている→よってパーチェとパーチェのタロッコの関係性が変化した、とかそんな解釈でいいのでしょうか?
お嬢の能力がそういったものなら他ルートでもパーチェは幸せになれますかね?お願いだから幸せになってください。
■ルカ
へたれ従者に目覚めた瞬間でした。これで29歳とかどういうことなの。
「お嬢様ー!!ヽ(´∀`*)ノ」とか可愛すぎる29歳です。本当にありがとうございました。
ココアルはお嬢のことばかりで、本当にお嬢が大事なんだな、と感じました。でも実験の時は錬金術の事ばかりで。あのお嬢が話しかけても気付かないレベルなので、相当好きなんでしょう。両極端な人だなと思いました。
あと某キャラが父親とかどういうことですか。アルカナは血縁関係すごいですね。あの父親でよくひねくれなかったなぁと感心してしまいます。周りの人達が良い人達だったんですね…。
父親と性格全然似てないなと思っていたけど、「一つの物事に集中してしまうところは父親と同じではないか」と考えたら、「あ、やっぱりこの二人親子だ」と思ってしまいました。
そういえば公式でスティグマータの位置が明らかにされていませんでしたよね。最初に位置を知った時は、「別に隠しておかなくてもよかったんじゃないか?」と思っていました。
でも、お嬢のスティグマータの位置とかルカのアルカナ能力のことを考えたら、隠しておいてくれて良かったかもしれません。知っていたら「!?」とならなかったと思います。
◆年上
やっぱり年上は好きです。
■ダンテ
諜報部に入りたいです幹部長。
恋愛から一歩引いているところ、好きです。お嬢と20歳以上離れてるとか、年齢気にするところ、大好きです。
ダンテさんはリベルタシナリオとの同時進行じゃないと進められないし、リベルタシナリオがないと分かりにくくなりますね。
そういえばリベルタシナリオでダンテさんが坊主である理由が分かった時はうっかり笑ってしまいました。今のダンテさんも好きだけど、若かりし頃のダンテさんも素敵ですね。好きです。
正直あのビジュアルでもよかったと思います。むしろ若い頃のビジュアルの方が乙女ゲーマーには受けていたと思います。
あと諜報部のオルソさんとニーノさんが好きです。女性恐怖症と不幸体質という予想外の設定に笑いました。アルカナはサブキャラも個性的だからサブキャラだけでも乙女ゲームが作れると思います、本当に。
■ジョーリィ
他ルートで色々やらかしてるし、特に幼なじみが最萌の人達にとっては攻略したくない人だろうな、と思いました。
最初、ココアルが煩いとか邪魔だとか酷いことばっかりで、「この人本当に攻略できるのか?」と思って進めていたのですが、終盤になってココアルが愛に変わった瞬間が、とても、いい。
表面はいつも通りなのに心の声は愛になるという。この変わり様を見られるココアルシステムは素晴らしい。
EDはED1が衝撃的でPSP落としました。「私はCERO Bの乙女ゲームを買ったはずだぞ」と叫んでしまいました、心の中で。
CERO Cだったらこんなに動揺しなかった、はず。最近のCERO Bってこんな感じなのでしょうか?どこからがCERO Cになるのでしょうか?教えて偉い人。
はずかしさで死にそうでした。このはずかしさは遙か3の知盛を攻略した時と似ている…。あの時もEDで一気にデレられてPS2のコントローラー落としました。
あとおいで私の花嫁言われた時、ヒノエくんにおいで俺の花嫁されているシーンを思い出してしまって、私のばか!!と言いながらED見てました。
ED2とED3は某キャラが不憫すぎて笑ってしまいました。ごめんね。
そしてジョーリィは結局何歳ですか。全然分からない。あとタロッコの代償は何だったんだろう。
リ・アマンティが力と月と運命の輪はたちが悪い(大きな代償が必要)と言っていたから、月の代償が何なのかジョーリィルートで分かると思ったのですが、結局分からないままですよね。気になって仕方がない。個人的には感情とか年齢だと思っているんですが…。どうなんだろう。
プレイしていて思ったのですが、ジョーリィってメインの攻略対象キャラじゃなくて、隠し攻略キャラとか、FDで攻略できるような立ち位置だなと思いました。攻略するなら最後に攻略した方がいい気がします。
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良い面だけでなく悪い面もあるけれど、何だかんだ言って楽しめました。
ただ、未プレイの人に「アルカナすごくオススメだよ!!」とは言えないんですよね。惜しい、本当に惜しい。
あえて言うなら、「シナリオ重視ではなく、キャラ萌えができるならいい」って人にはオススメです。あとFDお願いします、切実に。全部すっきりさせてください。