アイリス

すきなものをすきなときに

「遙かなる時空の中で7 君恋ふ季節~春夏秋冬~」プレイ感想

購入しておいたDLCをやっとプレイしました。というか読みました。

感想という名の自分用メモなので、ネタバレしか書いていません。

読んでも大丈夫な方は、追記からどうぞ。

 

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読んだシナリオは「君恋ふ季節~春~ 五月・兼続と花言葉」「君恋ふ季節~夏~ 武蔵・宗矩とグリル」「君恋ふ季節~秋~ 幸村・阿国とお月見」「君恋ふ季節~冬~ 長政・大和と足湯」の4種類です。

 

全体を通して思ったこととかを簡単に。

恋愛要素とコメディ要素のバランスがとても自分好みでした。

また、各シナリオの組み合わせについてですが、最初に組み合わせを見た時は、意外すぎる組み合わせで会話があまり想像できないな…と思っていました。しかし読み終わった後はとても良い組み合わせだったな、と思ってばかりでした。面白かったので他の組み合わせも見てみたいです。

それと、DLCってストーリーを読むだけなのかな?と思っていたら、選択肢が出てきたのでびっくりしました。一つのシナリオにつき登場人物が二人いますもんね。それなら「どちらを選ぶか?」みたいな選択になるのは当たり前ですね。

 

以下、各シナリオについての感想です。

 

◆君恋ふ季節~春~ 五月・兼続と花言葉

五月兄さんと兼続さんと七緒の三人でお花見に行く話です。

お花見をしている中で花言葉の話題となり、二人が七緒に贈る花を探すという展開になります。どちらの花を受け取るか、というのが選択肢でした。まさかの「どっちも選ばない」があって驚きました。でも結構好きな選択肢です。

さて、五月兄さん、兼続さんが贈った花について。

 

■天野五月

五月兄さんが贈った花はナズナでした。

ナズナの「ナズ」には撫でるという意味があるそうで、七緒に対して「撫でたいほど可愛い」という気持ちを込めているようです。

そしてナズナの花言葉は「あなたに、私のすべてを捧げます」。

『俺の心は全部、お前のものだよ 昔からずっと』という言葉にドキドキさせられました。特に『昔からずっと』という言葉。言われた瞬間に無性に恥ずかしくなってしまい、しばらく顔を覆っていました。

本編をプレイしていた時、自分の脳内では勝手に「五月兄さんは八葉になってから七緒のことを一人の女の子として見るようになった」と思い込んでいたんです。

でも、どう考えても初めて出会った時から七緒に恋心を抱いていたような発言に見えますよね…。もし長年の片想いをしていたのであれば、今まで普通に「兄さん」として振る舞っていたことがすごい…。

 

■直江兼続

兼続さんが贈った花はスミレでした。

スミレの花言葉は「小さな幸せ」。七緒に幸せがたくさん降り積もるようにと。

「想いの伝え方が思ったよりもあっさりしている感じなのかな?」と思ったら、スミレに絡めた和歌を詠んで七緒に贈るところが兼続さんらしいなと。

兼続さんが詠んだ和歌について調べたのですが、詠んだ人が女性だそうで。とても可愛がっている年齢の離れた異母妹に対して詠んだ歌らしいので、恋愛的な意味が含まれていないんですよね。

でも兼続さんに詠んだ歌の意味を聞くと『俺の心は君を恋うてやまないといったところかな』と言っているんですよ。回答としては恋愛的な意味に聞こえるんです。一体どういうことなんでしょうか?

七緒のことを可愛いとは思うけどまだ恋愛感情ではない、という意味合いも含めたうえでこの歌を詠んだ、とか?それとも兼続さんの気持ちが本気なのか本気じゃないのか、あえて七緒が判断に困るように、そして考えさせるように仕向けてこの歌を詠んだ、とかなのかな。

色々と深読みしすぎかな…?でも兼続さんの言葉は、何かしら裏の意味があるんじゃないか?とついつい疑ってしまいがちです。

 

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シナリオを読んでいて思ったのですが、五月兄さん、花言葉に詳しすぎませんか?普通はあんなに色々な花の花言葉は出てこないと思うのですが…。でもたしか星の一族は花を育てたりするのが好きだというエピソードがあった気もするから、そこに紐づけようとしたのでしょうか。

あと、兼続さんの『想いを花で語る』という言葉があまりにも自分好みすぎる言葉で、膝から崩れ落ちそうになりました。

 

◆君恋ふ季節~夏~ 武蔵・宗矩とグリル

武蔵くん、宗矩さんとバーベキューです。

癒し枠です。恋愛要素よりもコメディ要素の強いシナリオでした。天然×天然×天然の組み合わせはとても強い…。

ツッコミ不在なので、誰か大和呼んできてー!と言いたくなりました。

せっかく宗矩さんが誘ってくれたのになんで断ったんだ大和…。いやしかし大和らしい断りの理由なんですよね。仕方ない。

バーベキュー準備の際にどちらを手伝うか、というのが選択肢だったのですが、どちらを選んでもシナリオの内容が可愛いです。

 

■宮本武蔵

武蔵くんを選択すると肉や魚の下ごしらえを手伝うことになります。

七緒の手を取って教えてくれるのですが、その時に武蔵くんが『オレ、姫様の近くにいるとなんだか嬉しくて妙に落ち着かないんですよね』と満面の笑顔で言うんです。

本編プレイ時から思っていたのですが、武蔵くんはどんな言葉も恥ずかしがることなく自然に口に出すんですよね。

聞いていて恥ずかしくなることもあるのですが、なぜか武蔵くんの言葉って心にスッと入り込んでくる感じなんですよ。なので今回も「嬉しくて落ち着かない」と言われた時、言葉が自然と心に入り込んできました。

不思議な魅力を持っている人です。あと可愛い。

 

■柳生宗矩

宗矩さんを選択すると野菜の下ごしらえを手伝うことになります。

宗矩さんが玉ねぎを切ることになるのですが、切る時に目がしみることを知らずに切ってしまうんです。

目が少しだけ潤んでいると七緒が言ったのを聞いた時、うっかり可愛いと思ってしまいました。七緒も同じようなことを考えていて、さらには無防備な宗矩さんにドギマギしているんですよ。

他の季節のシナリオだと八葉の方が七緒のことを強く意識している姿ばかり見ていましたが、宗矩さんが相手の場合だと七緒の方が宗矩さんのことを強く意識していたので、見ていてとても新鮮で面白いなと。

 

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最後に、好きなシーンについてのお話を少し。

武蔵くんが金網に食材を乗せすぎてしまい、食材に火が通るようにするために紅焔刃を発動する流れは笑いました。術の勢いで吹き飛んだ食材は怨霊が食べていた、というのも面白かったです。

宗矩さんが懐からマシュマロを出してきたくだりも面白くて、夏のシナリオは終始笑っていました。

 

◆君恋ふ季節~秋~ 幸村・阿国とお月見

お団子が食べたくなりました。

お月見をしていた七緒と、月見酒をしていた幸村さんと阿国さんの三人でお月見用のお団子を作ることになります。

作り終わった後、幸村さんが七緒に「よければ自分が作ったお団子を食べてほしい」と言うのですが、それを見た阿国さんが「抜け駆けだ」と言い始めます。そこからどちらのお団子を食べるか…という展開になります。

ちなみに、どちらのお団子を選んでも幸せな気分になりました。

本編でも七緒に対して優しかった二人ですが、こちらでもいつもと変わらずにとても優しくて、そして甘やかしてくれます。最高です。「両方食べる」を選んでも、二人とも優しい反応をしてくれるので幸せな気分になれます。

さて、幸村さん、阿国さんのそれぞれのお団子を選んだ時の反応について。

 

■真田幸村

幸村さんはかなり大きいお団子を作ったようですが、どのくらいなのでしょうか。

阿国さんが『握り飯も顔負けだ』と言ってたので、かなり大きいですよね。つい笑ってしまいました。

七緒がお団子を勢いよく食べたら、唇の端に味噌がついているからと拭ってくれるんですよ。しかも七緒に触れることに断りを入れたうえで。

いつも思いますが、紳士的な人ですよね。そして幸村さんはさりげなく優しさや甘い言葉も出してくるので、本編で大和が言っていた「天然リップサービス」という言葉がいつも頭をよぎります。

 

■阿国

豪快な作りの幸村さんとは反対に、お花の形だそうです。

月見酒が飲めない七緒に対して、「視覚的に楽しんでもらおう」「喜んでもらおう」と考えたのかな、なんて思ったり。阿国さんの常に七緒を気遣う姿勢、本当に好きです。

そしてお団子は阿国さん自ら食べさせてくれるというサービス付きに、良い意味で頭を抱えました。

七緒が少しだけ戸惑っていると、『いや?』と言ってきたのでこれで断れるはずがないじゃないですか…。言い方がずるいなと思いました。

 

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終盤に、お月見をして過ごす時間も終わりに近付いてきて、七緒が名残惜しいと考えていたんです。

淋しげな様子の七緒を見た阿国さんが「淋しい気持ちになったら一緒にいるから、いつでも言ってほしい」と言うのですが、その言葉に対して幸村さんが「抜け駆けだ」と言い返したところを見て、最初とは立場が逆転していて面白いなと。

独占欲や嫉妬などを明確に表に出さないイメージを二人に対して持っていたので、牽制し合っている姿がとても新鮮に感じるシナリオでした。

 

◆君恋ふ季節~冬~ 長政・大和と足湯

長政さんのお誘いで温泉(足湯)に行くことになります。そして温泉に行くことに巻き込まれる大和、という構図です。

同行するなんて一言も言ってないのに、息を切らしながら山道を歩く大和に対して『意志薄弱だな』とか『そも、同行すると決めたのはお前自身じゃないか』と言う長政さん。

どこから話が捻じ曲がってしまったんだ…?と疑問に思いつつ、振り回す長政さんと振り回される大和の様子が面白くて、笑いながらシナリオを読んでいました。

温泉では大和の隣に座るか長政さんの隣に座るか、もしくは二人の間に座るか、というのが選択肢でした。

 

■佐々木大和

大和の言動が可愛すぎました。

「猫みたいだな」と思いながらシナリオを読んでいたら、長政さんも『まるで子猫が戯れているようだな』と言っていたので、「仰る通りです」と全力で同意したくなりました。

無言のまま七緒にくっついてくるところが、本当に可愛らしくて。

くっついてきた理由も『風が 間、抜けて寒いだけだから』と、ぶっきらぼうに言うのですが、素直じゃない大和の性格を的確に表現した言葉の選び方だなと思いました。

 

■黒田長政

七緒が長政さんに、温泉に連れてきてくれたことに対して感謝の言葉を述べるのですが、『感謝なら行動で示してもいいんだぞ?たとえば……』と言いながら肩を抱き寄せるんですよね。なんですかこれ。絶対にときめくやつじゃないですか。

でもこちらが動揺している間に、最後は子どものように扱うんです。振り回し方が本当にお上手なので、とても心臓に悪いです。

あと、七緒との会話の中で長政さんが『いいだろう、減るものでもなしに』と言ったシーンがあったのですが、即座に大和が『いや、減るわ 見せつけられている俺の精神が』とツッコミを入れたのは笑いました。

 

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終盤で、帰りも再び険しい山道を歩くことを楽しそうな表情を浮かべながら大和に思い出させる長政さんの構図が、面白すぎました。

山道を歩くのを忘れていたことにショックを受けている大和に対して七緒が「下りの方が楽だから」と慌ててフォローを入れたにも関わらず『下りのほうが足に負荷がかかるという話もあるな』と楽しそうに追い打ちをかけてくる長政さんに笑うしかなかったです。

そういえば本編プレイ中、現代の会話イベントで大和に兼続さんのことを聞いた時に『人をからかって遊びやがって』と言っていたんですよね。兼続さんが割と大和をからかうタイプの人なのかなと思っていたら、長政さんも大和を結構からかうタイプの人だったと今回のシナリオで判明しました。

天地白虎(しかも二人とも年上)ともに、からかいポジションとかなにそれ面白すぎます。

 

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最後に。

DLCだけでなく、早期予約特典を読んだり、乱世の運命を越えるBOXに同梱されていたバラエティCDを聴いたり、発売中のドラマCDを聴いたりしました。

思ったことは、やはり今作は八葉同士の会話を聞いているのが、自分が一番好きな部分なんだなと。

今回の「君恋ふ季節」シリーズが面白かったので、できれば他にもDLCをお願いしますコーエーさん。